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宇宙のひみつはちみつなはちみつ

山崎まさよし。音楽。映画。お芝居。

女が眠る時

先月末に公開された「女が眠る時」。

ちょうど東京に用事があって上京していて、何か舞台挨拶付の映画でもやっていないかなぁ、と思っていたら…あった。

しかも出演者に西島秀俊さんがいるではないかっ!ということで、早速申込み。みごと当選。

西島さん、人気が上がってきたのはここ5年位のような気がしますが、2008年公開の映画「休暇」の演技に衝撃を受けて以来、ひそかにずっと気になる俳優さんのひとりでした。

座席が遠くて表情まではイマイチ掴めなかったものの、普段は照れ臭そうに笑うあの柔らかな雰囲気は遠目にも感じられて、あぁ、この人が西島秀俊なんだ…と謎の実感。

 

そんなこんなで「女が眠る時」。

タイトルからも察せるように、監督はウェイン・ワンという外国の監督。

なので邦画にはない独特の雰囲気が画面いっぱいに感じられます。

物語の舞台は日本、登場人物も日本人、なんだけど、どこか日本じゃないような、怪しげな雰囲気。

 

あらすじは、公式HPなんかをみていただくとして。

 

最初は西島さん演じる小説家に感情移入していた(この人の視点で物語が進んでいくので)のですが、だんだん「あれ?この小説家もおかしい…」って思ってきて、それじゃビートたけしさん演じる男がまともなのか?かと思うとそうではない。

んじゃ一番の被害者、忽那汐里ちゃん演じる女の子は?小山田さん演じる小説家の妻は?って考えると、やっぱり彼女たちも普通じゃない。

ちょっとだけ出てくるリリー・フランキーさんもやっぱり狂ってる。というか、この人の台詞が一番ゾッとしたかも。

唯一まともに感じられたのは、新井浩文さん演じる刑事さんかな、、と思うけど、やっぱりこの人もおかしいような気がした。明確に何がっていうのではないけれど、なんだろう、画面から感じられる違和感…。なんかこのひと、普通の刑事じゃない気がする、と思ったのは私だけかな。

『狂っているのは、自分なのか。それとも<目の前の現実>なのか』というキャッチコピーがついているんですけど、みんな狂ってます。よ。

 

でも彼らは、彼女たちは、きっと狂っているなんて思ってないんですよ。

自分は「まとも」だと思いながら先に進んでいるのだけれど、傍から見るとそうじゃないんですよね。

まるで人間社会の縮図。

あぁ、恐ろしい。。。

 

舞台挨拶で、この映画の解釈に正解はないと、監督も、西島さんも仰っていました。

こういう映画があってもいいと思うと、ビートたけしさんは仰っていました。

この映画について徹底的に議論出来たらきっと楽しいだろうな。

だけど万人受けする映画じゃないし、たぶん退屈な人は退屈に感じる映画だろうから、身近な人に勧めて・・・ってのは難しいかなぁ。R15だし。

だけどこういう映画が存在する意義は大いにあると思います。

 

これまたビートたけしさんが、今の映画は親切なものが多いということを仰っていたのだけれども、ほんとうにそうだなと思って。
やっぱりちょっと考える作品も観たいもの。
全部答えが出ているのは、それがいいときもあるけど、なんというか…つまらないでしょ。

 

東京まで行って、舞台挨拶セットで観た甲斐のある作品でした。